あなたは赤ゃんが感じている世界を知っていますか?

書籍版ワンダーウィークについて

ぐずり期の理由

延々ベイビー私たちは35年間にわたって赤ちゃんの発達過程と赤ちゃんの変化に対するママや保育者の反応を研究してきました。

そして今までたくさんの家庭の日々の育児を観察し、ママたちへのインタビュー調査を幾度なく行ってきた結果、全てのママがときどき赤ちゃんが泣き止まなくなることに悩まされている事実を突き止めました。

実は私たちも驚いたのですが、赤ちゃんというのはみんな決まった時期に泣いたり、ぐずったり、駄々をこねたりする問題児になるのです。

私たちは更に研究を重ねた結果、このような「ぐずり期」をほぼ週齢単位で予測できるようになりました。

この時期に赤ちゃんが泣きわめくのには理由があります。それは赤ちゃんの知能が急激に発達して、あらゆる感覚がガラリと変わってしまい、その急激な変化に戸惑うからです。

ただし赤ちゃんはそれがきっかけで、今までできなかった色々なことができるようになります。つまり赤ちゃんがぐずりやすくなるのは、これから目覚ましい進歩を遂げる合図なのです。

とは言え、そのときに赤ちゃんが真っ先に感じるのはまるで一夜にして新たな世界に足を踏み入れたかのように、全てが変わってしまったという感覚です。

みなさんも知ってのとおり、子どもの体や体の一部が急激に成長する現象や時期のことを成長期と言います。赤ちゃんの背はしばらく全く伸びなかったのに、たった一晩で急に何ミリも伸びたりしますが、これも広義の成長期です。

研究の結果、子どもの知能の発達過程においても、これと基本的に同じ現象が起こることが明らかになりました。

神経学の研究により、人間の赤ちゃんの脳には、生後1歳までに、何度か急成長する時期があることが分かっています。概して、このような脳の急成長が起こると、その直後に赤ちゃんの知能が飛躍的に発達するメンタルリープという現象が起こります。

メンタルリープは生後一歳頃までに全部で8回訪れます。本書では、メンタルリープを経るごとにガラリと変わる赤ちゃんの世界について解説しています。また各リープがきっかけで芽生える知能や、その知能のおかげで可能となる行為の数々も紹介します。

本書を読む意義

ワンダーウィークス動画画像メンタルリープを迎えた赤ちゃんは精神的に不安定になりますが、ママやパパがこの現象についてよく理解していれば、その不安や負担を和らげてあげられます。

また特定の時期に赤ちゃんが取る行動や態度の意味や、そのときの赤ちゃんの思考を理解してあげられます。さらには適切な時期に適切なケアをし、各リープや発達段階の効果を最も引き出せる環境を用意してあげられます。

赤ちゃんの成長の「苦」を理解して「楽」を満喫してもらうため

ただし本書には子どもを天才にする方法は載っていません。子どもにはみんな個性があり、それぞれ優れたところがあるというのが私たちの信条です。

本書に載っているのは、赤ちゃんが難しい発達段階に入ったことを察して適切なケアをするための方法と、お子さんの進歩を満喫していだくための情報です。つまり赤ちゃんの成長の苦楽について書かれた本なのです。

本書を活用いただくには以下の物が必要です:

  • 愛情に溢れた親が1 (〜2) 人
  • よく泣き、よく成長してくれる赤ちゃんが1人
  • 赤ちゃんと共に成長しようという意思
  • 忍耐力

本書の活用方法

本書は各発達段階 (各リープ) ごとに章が分かれています。そして章ごとに、各リープの時期のママたちの体験談が載っています。

私たちは研究の一環として、赤ちゃんを出産したばかりのママたちにお願いし、日々の赤ちゃんの様子や行動の進歩はもちろん、ママ自身が日々考えたり感じたことを記録に残してもらっています。この活動はもう長年続けていて、これまでたくさんのママたちにご協力いただいてきました。

本書ではその中から女の子8人、男の子7人、計15人の赤ちゃんの週次報告の一部を抜粋して載せています。これらの赤ちゃんとあなたのお子さんが一緒に成長しているような気持ちになって、他のママたちの体験談と自分の体験を照らし合わせながら読み進めていただければ幸いです。

ワンダーウィークス本_キャラクター本書は単なる読み物ではなく章ごとにお子さんのさまざまな進歩を記録していただく成長記録欄が用意されています。

子どもが大きくなってから、赤ちゃんのときに起きた出来事や自分自身が抱いた気持ちを思い返したくなるママはたくさんいますが、きちんと育児日記をつけている人はほんの一部です。

たいていのママたちは自分の赤ちゃんに関わることなら大きな節目はもちろん、些細なことまでつぶさに覚えているはずだと高を括っているのです。特に書くのが苦手だったり、忙しくて時間がない人ほどそう考える傾向があります。

残念ながら、思っている以上に記憶が失われるのは早く、そう思っていると後でとても後悔することになります。そこで本書には、赤ちゃんに芽生えた興味や進歩を記録するための成長記録欄が設けてあります。

お子さんにどんな成長が見られたのか、どんな個性が芽生えたのかを記録したり、その時々のママ自身の気持ちを書き留められるスペースで、成長日記の代わりとして使えます。

そこに、ほんの短いフレーズでも書き残しておけば、後で思い出がたくさんよみがえってくることでしょう。

第1章「赤ちゃんの発達のメカニズム」

第1章「赤ちゃんの発達のメカニズム」では、本書のベースとなった研究と本書の育児への活用方法を解説します。

また、メンタルリープを通じて知能や行動が発達するメカニズムや、メンタルリープに入った赤ちゃんがしばらくの間ぐずりやすくなったり、神経過敏になるぐずり期の仕組みについても説明します。

第2章「新生児~はじめての世界~」

第2章「新生児~はじめての世界~」では、新生児の世界はどのようなものなのか、新生児が子宮から出て初めて受ける周りの刺激をどのように認識しているのか、生き抜くために新生児に生まれつき備わっている能力(原始反射)、そしてママとの触れ合いが赤ちゃんの将来の発達に与える影響について説明します。

そうやって生まれたばかりの赤ちゃんの生態を知ることで、あなたのお子さんが何をしたがり、何を必要としているのかが少し読めるようになります。

また、最初のリープを迎えたときに、お子さんがどんな体験をするのかが理解しやすくなります。

第3〜10章

メンタルリープは一歳までに8回訪れます。そのため第3〜10章は、一章につき一回分のメンタルリープを解説していきます。

ちなみに、赤ちゃんが各リープを迎える時期は出産予定日から数えて5週、8週、12週、19週、26週、37週、46週、そして55週頃です。

またこれらの章では、各リープを迎えた合図となるぐずりの症状も紹介しています。

さらには、各リープによって芽生える知能が赤ちゃんの感じている世界をどのように変化させるのか、またそれがきっかけで可能となる行為も解説します。

第3〜10章では、一章が四部構成に分かれています。

「今回のベビーブルーの症状」セクション

「今回のベビーブルーの症状」では、赤ちゃんがメンタルリープを遂げようとしている合図について解説します。

ここに赤ちゃんがぐずり期に入ったときのママたちの体験談を載せているので、あなたのお子さんがメンタルリープでぐずりやすくなったときの参考にしてください。

また、それらを読むと、育児で辛い思いをしているのは自分だけではないのが分かるので気持ちが楽になるはずです。

さらに、このセクションには「〜あなたの赤ちゃんがまた急成長する合図〜」というサブタイトルの成長記録欄があります。

そこに各リープを迎えた赤ちゃん特有の行動を紹介しているので、あなたのお子さんに当てはまる項目にチェックをつけていきましょう。

「今回のメンタルリープでの進歩」セクション

「今回のメンタルリープでの進歩」セクションでは、各リープで芽生える新たな能力を解説します。

メンタルリープを遂げた赤ちゃんにはまるで新たな世界が開けたかのように色々なことを認識して観察できるようになったり、新しいことがたくさんできるようになります。

このセクションには「〜あなたの赤ちゃんが◯◯の世界をどう探求するのか〜」というサブタイトルの成長記録欄があります。

そこに各リープがきっかけで可能となる行為の一覧が載っているので、あなたのお子さんに当てはまる項目にチェックをつけていきましょう。

ただし、各リープの期間中に全ての項目にチェックがつく子はいないはずです。チェックがつかなかった項目も、そこから数週間から数ヶ月後にできるようになるので心配いりません。

各リープの時期に実際にできるようになった行為の数はあまり重要ではありません。それよりも、赤ちゃんというのはその時々に最も興味を引かれた物事に取り組むため新たに取り組み始めた行為にチェックをしながら、お子さんの個性や好みを見極め、それらに合った能力の伸ばし方を見つけてあげるのが重要です。

「新たな世界に馴染ませる方法」セクション

「新たな世界に馴染ませる方法」セクションでは、各発達段階に適した遊び、活動、おもちゃを紹介しています。それらを参考にして、赤ちゃんの気づきを促し、遊びの満足度を高めましょう。

「このリープを遂げると」セクション

「このリープを遂げると」セクションでは、いつ赤ちゃんが明るさを取り戻し、それまでほど手がかからなくなるのかをお伝えします。

ここまで来ると、赤ちゃんは新しく身についた能力を活かして、目の前に広がる新たな世界を楽しそうに探究し始め、赤ちゃんにとっても親にとっても明るく楽しい日々が訪れるでしょう。

本書の構成

本書は0歳児であればどの発達段階にでも対応できる構成になっているので、お子さんの今の発達段階についてもっと理解したいと思ったときに手に取ってください。

また最初から最後まで通しで読む必要はなく、本書を手に取ったときの週齢に合わせて、前の章を読み飛ばしていただいても結構です。

本書が提供する情報

表表紙本書の一番の趣旨は、メンタルリープ (赤ちゃんの知能の発達過程) の説明を通じてママやパパにお子さんの身に起きている内面的な変化を理解していただいた上で、難しい発達段階を迎えたときに支えとなり、幼児への成長課題に取り組む後押しをしていただくことです。本書では、さらに次のことも目指しています。

1)ぐずり期の助けとなること
赤ちゃんがどうしても泣き止まなくなったときに、同じような問題を抱えているママが他にも大勢いること、赤ちゃんが泣くのには理由があること、ぐずり期は長くても数週間、早ければ数日で終わることを知っていれば随分と気が楽になります。

本書には、他のママたちのお子さんがあなたの赤ちゃんと同じ週齢だった頃の体験談が載っています。

それを読めば、他のママもあなたと同じように不安や苛立ちなど、さまざまな感情を抱きながら子育てに奮闘しているのが分かります。更には、あなたの抱えている苦悩がちゃんと赤ちゃんの成長につながっていることを実感できるでしょう。

2)親として自信を持ってもらうこと

あなたの赤ちゃんを最もよく理解しているのはあなた自身であり、あなたの赤ちゃんが求めていることを一番察してあげられるのもあなただと実感してもらいます。

3)赤ちゃんへの理解を促すこと

本書ではぐずり期に入った赤ちゃんが抱えている苦悩を解説しています。

赤ちゃんは、今まさに新たな能力が身につこうとしているときにぐずりやすくなります。これはその時期に体内で起こる神経系の変化により、心が掻き乱されるからです。

それが分かっていれば、赤ちゃんの態度の変化に対して心配したり、怒ったりする場面が少なくなるでしょう。そして心にゆとりを持って、赤ちゃんがぐずり期を乗り越えるためのサポートができます。

4)発達段階に合った遊び方や学習方法を紹介すること

ぐずり期が終わると、赤ちゃんは新たな興味を抱き、新しい取り組みを始めます。そしてママやパパにそれを補助してもらえると、よりスムーズに楽しく学習できます。

そこで本書では、発達段階ごとに赤ちゃんが夢中になる物事の基本を踏まえた上で、その時期に最適な遊び、活動、おもちゃを一覧化しています。それを参考にあなたの赤ちゃんに最も合った物を見い出してあげてください。

5)育児日記の代わりとなること

本書には、ベビーブルーになったときの態度の変化や、各リープがきっかけで可能となる行為を一覧にした成長記録欄があります。それを読みながら各項目にチェックをつけたり、メモを書き足すことで、生後一年間の成長の軌跡を記録に残せます。

ママやパパに心の安定と親としての自信を

さらに上記を通じて、ママやパパに成長の喜びと難しさを赤ちゃんと分かち合っていただきたいと思っています。

そして子どもの人生に とって極めて重要な最初の一年間の育児に奮闘するママたちに、心の安定と母親としての自信を提供できれば幸いです。